カテゴリ:ど素人短編コーナー( 2 )

妄想帝国のKozou様

↓ こんな場面をパスタ一皿から妄想してしまいました。
キャスティングはKozou監督にお任せします。これはあっちの方が良いのかなぁ?

d0035104_14592457.jpg※ここから読み始めた人はあまりの内輪ネタでワケがわかんないでしょう?そうなんです、でもわかんなくていいんです。(爆)


皆さんのお好きなキャストを配役してくださってもかまいませんよ~!
たま的には

ミサ・・・いたいた!この人が良いなぁ。SHIHOさん。リソシアのコマーシャルの彼女。
僕・・・妻夫木聡

で行きたいと思います。って勝手に行ってどうする!?

どなたでも勝手に続編を作ってください。ご応募をお待ちしております。
ご応募はこちらのリンクの専用フォームからどうぞ!

ご応募いただいた作品は随時こちらで勝手に掲載させていただきます。(笑)
[PR]
by yamomet | 2006-03-11 13:44 | ど素人短編コーナー

モノカキノマネゴト ヲ シテミタ  テーマ=「パスタ」 (フィクション)

d0035104_1262243.jpg早春の土曜日の午後だった。
僕は昨晩の酒が残った濁った頭でぼんやりとキッチンにいた。
昨日みたいに酔ったのは久しぶりだ。
いつ以来だろう、こんなに大酒を飲んで自失するなどということ。

一週間前、恋人と別れた。
彼女は30歳。僕よりも4つ年上の背の高い女性だった。

さばさばした性格で仕事ができる彼女はカッコよかった。社内でもファンが多い彼女を射止めたのは僕だった。

1年間、同じ時間を過ごしたのだが、やはり何か噛みあわなかったのだ。
理由は僕が至らなかっただけのこと。

「ねぇ何か食べる?」ミサが寝転んでいる僕の顔を覗き込んで聞いてきた。
「う~ん、なんでもいいや。」
「ねぇ何でも良いって言われても準備できないから、なんか大雑把にでも決めて」
「じゃぁお好み焼きとビールでどう?」
「えぇ~居酒屋みたいなご飯しか思いつかないの?分かった分かった。じゃ適当にカレーにしちゃうからね。」
「あぁ何でも良いよ。ミサのご飯おいしいから。」

そんな会話がいつもあってミサは僕の注文は面倒くさいと言いながらもまめに食事を作ってくれた。
彼女の実家は普通のサラリーマンの家庭と聞いているが、母親が無類の料理好きでミサはそれを見よう見真似で憶えてきたのだという。
だから、ごく普通の家庭のお惣菜が得意だ。ありふれたものが素晴らしくおいしいのだ。
逆にフレンチやイタリアンと言われると苦手らしく、時々プッと笑いたくなるような大失敗をする。
得手不得手がとてもハッキリしている。
けれど、そんなことは許せてしまう可愛い彼女なのだ。

僕の気持ちの中にはそんなミサがごく当たり前の日常生活にはめ込まれた未来予想図が出来上がり始めていた。
そろそろ彼女に結婚の意志をはっきりと伝えないといけないな、と思っていた。
ミサもきっとそんな気持ちになってきているだろうと思っている。

d0035104_12345220.jpgある日の深夜のことだった。
ブログを二人で見ていて、なんだか急にパスタを食べたい気分になってきた。
ミサにブログに出ていたホウレンソウとベーコンのパスタをどうしても食べたいと言った。

「えぇ~こんな時間からパスタ作るの?面倒くさいじゃん。だって、材料はパスタ以外、冷蔵庫に何もないんだから深夜営業のスーパーまで行かないとできないよ。もう!」

彼女は途端に不機嫌になっていた。
僕はちょっと面食らいながらも言うことを聞いてくれないミサに苛立ち、なだめる気持ちよりも意地悪い気持ちが顔を出した。
これから長いこと一緒に生活していこうと僕は思ってるんだから、ちょっとした我侭くらい聞いてくれてもいいじゃないか、そんな気持ちだった。

「こんな夜中でも自分で買い物してくるんだったら、作ってあげるけど、そういう気もないでしょうっ!。明日は朝からプレゼンがあるから、もう寝たいんだけど。我侭だよ、ホント!」

「そうかよっ!じゃぁ良いよっ!おやすみ。」

その夜は手をつなぐこともなく、背中に体温だけを感じながら眠りに落ちた。

ミサは都内の訪問先まで1時間以上かかるし、ラッシュに揉まれるのは嫌だ、と言って7時前にマンションを出て行った。
僕は昨日の気まずい言い合いを謝ることもできず、出勤した。
昨日食べたかったパスタの材料を揃えて、今晩はそれを食べて仲直りしよう、そう思った。
会社の帰りに材料を買い揃えてきてミサが来るのを待っていた。

d0035104_13473994.jpg8時過ぎにミサが帰ってきた。

「ただいまぁ・・・」疲れきった様子でぽつりと言った。
「お帰り。昨日はごめん。」
「ううん、良いよ。眠かっただけだから。」
「あのさ、昨日のパスタの材料全部揃えといたから今日は一緒にそれ食べよう。」

「ねぇ今日疲れてるから、コンビニの弁当で良い?買ってきたの、2つ」
「弁当かよ~!揚げ物ばっかだから嫌いなんだよなぁ。」

「お願い、本当に今日は一日クライアントの我侭に振り回されてクタクタなの・・・」
「ねぇ、ちゃちゃっといっつもみたいにやって。昨日のパスタをさ。一品だけジャン。材料、オレ買ってきたから」

ミサの顔色が変わった。
「だからっ、今日は台所のことやるの嫌だって言ってるジャン。わかんないのっ?あんたのご飯の我侭のために一緒にいるんじゃないんだよ!いい加減にして!母親じゃないんだよ、私。」

まるで子ども扱いされたようで腹が立った。

「なんだよ、お前、苦手なものをやれって言われてるからそんなこと言ってるんだろう!」
「な、何言ってんのっ!馬鹿じゃないの?そんなくだらないことで言ってると思ってるの?私だって疲れてることもあるから、それくらい大目に見てって言ってるだけでしょう?そんなことも分からないの、甘ったれ男!」

あっと思ったがすでに遅かった。
ミサの目から大粒の涙がボロボロとこぼれていた。

「ごめん、言い過ぎた。ごめんね。」
彼女は嗚咽をあげながら首を横に振った。言葉にならなかった。

泣いている彼女に告白をした。
「ねぇ喧嘩しても仲直りできる二人の暮らしをちゃんと始めようよ。ミサは僕にとってなくてはならない存在なんだよ。」

彼女は泣き止んで僕の顔をじっと見つめた。
ミサの唇が動くのが怖かった。

「ありがとう。嬉しいよ。でも無理みたい。今日のことがあったから、言うわけじゃないんだけど、一緒に1年いて分かったんだ。

あなたって私のことをだんだんと母親みたいに思って甘えてくるでしょう?
苦手なんだ、そういう甘えられ方。

あなたに会う前にこんなに好きになれることは二度とないと思う人にふられてさ、その直後にあなたと出会ったんだよね。

優しさをぽつんと投げ込まれたら、ばぁ~って広がるインクみたいになって気がついたら苦手なはずの年下のあなたに惹かれてたの。
でもさ、やっぱり違ってたなってこの二ヶ月くらいずっと考えてた。だから、ごめん。今は楽しいけど、ずっと一緒に暮らすことは考えられないの。」

ミサは泣きはらした眼でじっと僕を見ていた。
今度は僕が言葉を失った。
ずっと良い関係でいたと思っていた。でも、違っていた。

ミサの瞳が一瞬くるくるっと表情を変えて、かすれた声が聴こえてきた。

「ごめん、やっぱり考えは変えられないから、もうここで一緒に暮らすのはやめよ。
私、明日から休暇とって旅行に行って来るから、その間にあなたの荷物全部自分のところに持って帰って。お願い。嫌いじゃないけど、何かが違うの。ごめんね。」

d0035104_13211652.jpgそうやって僕は独りになった。
ミサはすぐに会社を辞めて派遣社員になった。

呑み過ぎてだるい身体でモタモタとランチを作ってみた。結局彼女が作ることはなかったパスタ、あのホウレンソウとベーコンのパスタだ。

大して難しくないじゃん、なのに・・・・と思った。

食事にしようと思ったら、宅急便が来た。ミサからだった。
彼女の部屋に持っていっていたBlueBossaのCDとヘアジェルが入った小箱だった。
小さなメモに「また忘れ物してたよ。送るね。おいしそうなベーコンあったからついでに入れとく。好物だもんね。君もガンバレ!私もガンバル!」と見慣れた滑らかな線の文字で書いてあった。

僕には妙にしょっぱいパスタになった。

※このエントリーはすべて創作です。登場人物、場所等すべて架空のものです。写真はイメージです。本文とは直接関係ありません。なんて一応書いとくね。
[PR]
by yamomet | 2006-03-11 13:31 | ど素人短編コーナー