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期せずして澱粉添加実験をやることに

今日は仕事の段取りが予定と変わってきたのでほとんど定時で帰宅して晩御飯を食べ、川辺の最後の一杯を呑んでブログのコメントやらなんやらしていたら、23時過ぎ。
例によってこの時間帯になると澱粉を食べたくなる時間帯ぢゃ!

打ちました。白バラ。
在庫がけっこう多目になっているので消費を兼ねて久しぶりに。
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ところが問題発生。
デジタル秤はすでにダンボールに詰めたし、捏ね鉢も梱包してしまったよ!
塩水だけは15%のものを焼酎の瓶にまとめて作りおきしてあるので、それは良いんだけど、正確に計測しないとうまくいかないのに・・・・・・

でも食べたいので目分量の手触りの記憶を頼りにやってみましたよ。
ま、当たり前なんですがまとまりに欠けるような気がして最後にチャラッと入れた数CCが余計モノになってしまいました。
生地がちょっと緩過ぎて手にくっついてきてしまいました。そこでちょっといたずら心が起きて、よく世間で茹で延び防止に添加しているという澱粉を使ってみようと思って小麦粉約150gくらいに対して大匙1くらいの片栗粉を捏ね鉢代わりの北京鍋に投入。
捏ねているうちに生地の中にきれいに取り込まれていきました。

多加水(感じから行くと55%くらいか)なので、手でこねるだけでまとまりはしますが、延ばすとあっという間に3mmくらいの薄生地になってしまいました。
切断面がところどころくっついてはいますが、手で持つ限りはそれほどダレダレに延びきったりはしていません。

茹で時間13分。
キッチンタイマーが茹で終了を告げると共に冷水できっちり締めたのが上の写真。
澱粉のせいなんでしょうが、白バラでこんな感じの透明感が出ているのは初めて。
生醤油で食べると白バラらしくなくなんかずるずるすんなりと喉に通過していく細打ちうどんでした。ただ、外側のふんわり感、芯のところが半透明のアルデンテになっているのは良いんですが、なんかスムーズ過ぎるとです。
白バラの感触と言えば良いのか、噛み締めた時の小麦の風味がちょっと弱くなっているような気がしました。
寝かしていないせいかもしれません。ですが、今までに食べた白バラの素朴な風味ではありませんでした。澱粉の添加率は厳密に測ると5%以上10%といったくらいになるんでしょう。出汁に浸っているところの表面は艶はあるものの、グルテンのできていないスポンジ状の組織になっていて締まった感じがしません。
要はきちんと寝かさないと良い状態の麺にはならないから、辛抱強く待ちなさい、ということなのでしょうね。

ここで感じたことは表面の滑らかさは自然に適正時間だけ熟成させたものが手に入れるものなのだろうと。
目をつぶって食べる分にはテクスチャが分かりにくいのかもしれないけれど、一般ウケするのはこういう類の感触の麺なのだろうということがなんとなく分かる気がします。
すごく直裁で柔らかくかつ芯にコシがあるのだからある意味、理想的な食感なのかもしれません。けれども香りが薄まっているように感じるのです。

麺線にしてから半分とってあるので、冷蔵庫の野菜室で保存してあるので、麺線加工後の熟成がどの程度進むものなのか興味は尽きません。

気温28度 湿度85%
粉=概ね150g 種類:白バラ ジャガイモ澱粉 大匙1
塩水15%×水回しの感触と手触りで判断。
捏ね6分 踏み=少量のため省略。手コネのみ。
寝かし なし 麺線サイズ 3mm×3mm
茹で 13分(ぶっかけには最上の状態)

※余談ですが、なんで家はこんなに湿度が高いんでしょう????




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表面は昨晩のものより当然しっかりしていて、艶も良いです。
食味は小麦の風味が少し良くなっています。熟成がじっくりと進んだおかげでしょう。
どこかで食べたことのある感触のうどんだな、と思っていたのですが、アレですよ!

加ト吉の冷凍さぬきうどん。

つるつる感が強調されたあの感じです。
見かけ上の食感を上げるのなら、澱粉を適宜添加すれば期待通りのものができるのでしょう。
「小麦粉の話」の中では澱粉添加のことにも触れてあり、主にはタピオカ澱粉を使用するそうです。透明感があり、茹で延びしにくくなる効果がありますが、5%以上添加すると小麦の風味は失われていくとのこと。
促成大量生産向きの技術だということで、これは恐らく家ではもうやらないでしょう。実際、なんか作っても食べてもつまらないし。

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by yamomet | 2006-06-22 00:03 | さぬきうどん


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