ある仕事の関係で、お酒の席にお招きいただくという嬉しいことがあった。
場所は目黒区自由ヶ丘。東急東横線自由ヶ丘駅から徒歩2分。居酒屋の老舗中の老舗と呼ばれている「金田」。創業は昭和11年。71年間の歴史が詰まっている。
結論を先に…美味かったぁ。一品一品は決して派手ではないのだが、基本的に何を食べてもおいしい。
料理が丁寧。
うなぎのくりから焼き。柔らかく程よい脂が美味い!
さて、くりから焼きってなんで呼ぶのか疑問に思う方が必ずいらっしゃるとおもうので
答えはこちらの方がブログで説明をしてくださってました。(勝手にリンク貼ってすんません。)
コハダの新子。新子と聞いたら、食わねばならぬ。
ふわふわモチモチした自家製さつまあげ。人参とごぼうが中に射込まれている。
新サンマの塩焼き。脂の乗りもちょうど良く美味。
キンと冷やしてある口どけトロトロの茄子の煮浸し。
夏の味。鱧の天麩羅。塩でいただくととても美味だった。
厚焼き玉子。ここのは出汁を加えていないシンプルなもの。デカイ一切れ!
今回の最高殊勲賞の中トロ。板さんのお奨めだけある。細かなサシが身にびっしりと入り、口の中でホロホロと融けていく旨味を堪能。大トロよりも中トロの方が好き。
名物メニューの肉豆腐
肉豆腐と言えば、すき焼き煮風の甘辛くこってりとしたものを想像するが、ここでは豚肉の極薄のスライスを薄味の出汁で豆腐、玉ネギの薄いスライスと一緒に煮て、卵でとじたもの。
これはあっさりしていて、箸が進む。最後に手打ちのうどんを入れるか、雑炊にして食べたい。
実は、この写真の他に抜群に美味かったものが二品。
自家製の胡麻豆腐とマナガツオの西京漬。
これが抜群の美味さだったのだが、美味すぎて先に食べてしまった。
西京漬の味噌の加減が良かったのに加えて、焦げやすい西京漬を焦がさずに皮目までパリッと焼き上げてあって、美味いのである。
マナガツオは水っぽい魚だが、味噌漬けにして余分な水分を飛ばし、味噌の旨味を抱くと高級魚に変身なのだ。
自家製の胡麻豆腐は、胡麻の粒粒が残るもので、素朴な感じ。
胡麻の風味がとにかく濃い。色もかなり黒っぽいので、白胡麻をじっくりと要りあげたものと思われる。胡麻そのものの甘みが絶品。
こういうものを出してくれるのだが、メニューはその日の入荷を見て決めるので、毎日書き替えて出される。もちろん、定番モノはあるのだが、魚系のメニューは各地からの良いものを仕入れたら、素材を活かす調理法をされているということ。
元は京都の料亭で腕を磨いた板前さんがやっているというので、一つ一つの仕事の丁寧さにも納得がいく。長生きして欲しいお店である。